• 補聴器は両耳につける両耳装用が基本であることをご存じでしょうか。
  • 耳が本来持っている能力を最大限活かすためには、左右の耳を活用する必要があります。両耳に補聴器をつけることでより快適に聞くことができます。
  • 日本でも両耳装用が徐々に増えてきてはいますが、まだ、補聴器の片耳装用と両耳装用の効果は同じであると考えている方が多くいます。 ・一般社団法人日本補聴器工業会によるジャパントラック2018のレポートによると、日本では両耳装用率が50%以下となっていますが、世界的には両耳装用が一般的です。

両耳装用率:%

日本45
イギリス61
フランス71
ドイツ71
イタリア61
  • 最近の補聴器の中には両耳で使用することを前提に開発された器種もあります。
  • それらの器種では、両耳につけた補聴器が高速の無線通信で互いに情報をやり取りし、より的確な指向性や音の調整ができるように補聴器の状態を最適にします。
  • 両耳につけると費用が倍になるデメリットもありますが、器種によっては、両耳価格が設定されており、両耳を同時に購入すると、別個に購入するより割安になることもあります。

両耳装用のメリット

1.どちら側から話されても聞こえる

補聴器を片耳だけに装用する片耳装用の場合、補聴器をつけていない方向から話しかけられると、よく聞きとることができないことがあります。

2.音の方向感や距離感がわかりやすくなる

  • 両耳装用では聞こえる範囲が広がるため、音の方向感や距離感が分かりやすくなります。
  • 街中で車の近づく音やクラクションなどにも気づきやすくなり、周囲の状況をしっかりと把握することで、日常生活を安心・安全で過ごすことができます。

3.騒音の中でも聞き取りやすくなる

  • 両耳装用の場合、騒音が多い街中や、多くの人の話し声が飛び交うパーティーでも、必要な音や声が聞き取りやすくなります。
  • 補聴器には、周囲の雑音を抑え、話し相手の言葉をはっきりと耳に届けてくれる機能があります。
  • 騒がしい場所の方が、両耳装用の効果が発揮しやすいという調査結果も出ています。

4.疲れにくくなる

両耳装用の場合、片耳装用の場合よりも、補聴器の音量を低く抑えることができ、耳への負担を減らすことができるので、耳が疲れにくくなります。

5.補聴器を装用していない耳の聴力の衰えを防止できる

  • 耳に入った音は脳でいくつかの神経を経過して音を感じ取ります。
  • 耳に音が入ってこないとこの神経が劣化して、耳の聴力が衰えてしまいます。
  • 聴力の衰えを防止するためにも、両耳装用をしたほうがよいと言われています。

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