現在主流となっているデジタル補聴器は、マイクロチップなどの小型の高性能電子部品を搭載しており、マイクロホンとイヤホンのついた小さなコンピュータと言われることもあります。
1.補聴器の仕組み
補聴器は大きく分けて、①音を集めて電気信号に変換するマイクロホン、②電気信号を増幅する増幅器(DSP:Digital Signal Processor)、③増幅された電気信号を再び音に変換するイヤホン、④増幅器に電力を供給する電池の4つの部分から成り立っています。
1-1.音を集めて電気信号に変換するマイクロホン
- 音の入力部であるマイクロホンは、音を集めて電気信号に変換しています。補聴器には専用の超小型マイクロホンが内蔵されています。
- 特定の方向からの音を強調して集める指向性という機能がついた補聴器ではマイクロホンを複数搭載している器種もあります。
- 補聴器へ入力される信号は、内臓のマイクロホンが捉える音波が基本ですが、それ以外にも、誘導コイル、外部入力端子、無線入力などから取り込まれています。
1-2.電気信号を増幅する増幅器(DSP:Digital Signal Processor)
- 電気信号に対して様々な処理を行う(DSP)は、信号処理能力の高いマイクロチップが搭載されており、デジタル化した音声信号を高速で処理しています。
- 補聴器に入ってきた音を使う人の聞き取りやすい音に変換する作業をしています。
- 補聴器の性能を決めるもっとも重要な部分です。
1-3.増幅された電気信号を再び音に変換するイヤホン
- 増幅器(DSP)で増幅等の処理をされた電気信号は、イヤホンによって再び音に変換され耳に届けられます。
- 音の出力部であるイヤホンには、小型ながら幅広い音域にわたり音が出せる高性能のものが搭載されています。
1-4.増幅器に電力を供給する電池
- 補聴器には増幅器(DSP)を駆動するための電力を供給する電源として小型の電池を内蔵しています。
- 一般的には、ボタンの形をした空気電池が使用されています。
- 空気電池は、空気中の酸素を取り入れて発電しています。
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